メニュー

パーキンソン病

脳内のドパミン作動性神経細胞が減り、機能不全となる病気です。詳細は下記しますが、主な症状は、手足のふるえ、筋肉のこわばり、動作全般がゆっくりに、体のバランスが悪くなる、表情が硬くなる、早口でどもる、字が小さくなるといったことです。運動症状以外にも、便秘や立ちくらみ、頻尿、多汗といった自律神経症状に加え、うつ傾向、物忘れ、睡眠障害、足のむずむず感など、年のせいと考えてしまうような症状がさまざま出てきます。これらをまとめて非運動症状とよびます。遺伝性でない方の原因は現時点では不明ですが、加齢や環境要因など、多因子の関与が推定されています。決して珍しい病気ではなく、70歳以上では100人に1人以上の頻度で発症すると言われています。恐ろしい難病だと思い込んでしまうことも多いようですが、最近、さまざまな薬が開発され、適切な治療によっては日常生活が維持され、余命も平均寿命とほとんど変わらないとも言われ、専門医による診断・治療とともに、日常生活でのリハビリが重要です。

 

英国の医師であったジェームス・パーキンソンによって最初に記載されたことが由来でこの名前がつけられました。最初に記載特徴的な運動症状は以下の4つで、これを四徴といいます。

振戦

1秒間に10回未満の比較的ゆっくりとした震えです。手足の他に口唇を含む顔面にみられることもあります。安静時に目立ち、動作を開始すると消失することが多いのも特徴です。

無動(あるい寡動)

動作が全般的にゆっくりになります。歩く時の歩幅が小さくなったり、動作を繰り返すうちに動きがさらにだんだんと小さくなったりすることもあります。また、歩行時の手の振りが小さく。特に動作の開始が苦手となり最初の一歩が出なくなったり(すくみ足)します。顔面の表情が乏しくなったり、話すときも小声で歯切れがわるくなったりします。

筋強剛(筋固縮ともいいます)

筋肉に常に一定の緊張があり、他者が手足を動かした時にうまく力を抜くことができません。特にパーキンソン病の場合は、動かしたときに感じる硬さに強弱の変動があり、まるで渋くなったが歯車をまわしている様な感じがすることが特徴です(歯車様筋強剛)。

姿勢反射障害

バランスが崩れたとき、これを支えるための脚の一歩がでないため、そのまま転倒しやすくなります。倒れる際にも両手を広げるなどの反射的動作ができず、しばしばたっていた時の姿勢のまま棒のように倒れます。特に後方に転びやすくなります。

実際にはこれらの症状が様々な組み合わせでみられますが、その程度により、重症度が分類されています。このうち、ヤール重症度3度以上、生活機能障害2度以上の場合、厚生労働省の特定疾患の認定対象となります。

▲ ページのトップに戻る

Close

HOME